海外渡航ワクチンの接種回数・スケジュール
渡航先と出発日に合わせて、必要なワクチンの接種を計画しましょう。
製剤ごとの接種回数と、次の接種までの間隔をご案内します。
ご相談開始の目安
遅くとも1ヵ月前渡航が決まったら早めに。
直前のご相談もお受けします。
複数回の接種や、半年以上にわたる計画が必要なワクチンもあります。出発までに行う接種と、その後の追加接種を分けて計画します。母子手帳・過去の接種記録・留学先などの指定書類をお持ちください。
- 1まずは接種歴を確認過去の接種を含めて、必要な回数を決めます。
- 2製剤ごとの日程を確認同じ感染症でも、ワクチンによって間隔が異なります。
- 3追加接種まで計画渡航中・帰国後の接種が必要になることもあります。
A型肝炎・B型肝炎
A型肝炎は製剤によって2回または3回。A型・B型の混合ワクチンもあります。
エイムゲンA型肝炎
初めて接種する場合:初回2回+追加1回
- 10日初回接種
- 22〜4週間後初回から
- 3約6か月後初回から
長期の予防には3回目までの接種を計画します。渡航中に時期が重なる場合は継続方法をご相談ください。
Havrix(ハブリックス)A型肝炎
成人用製剤の標準日程
- 10日初回接種
- 26〜12か月後初回から
エイムゲンとは接種回数・間隔が異なります。小児では年齢に応じた製剤を使用します。
ビームゲンB型肝炎
初めて接種する場合
- 10日初回接種
- 24週間後初回から
- 320〜24週間後初回から
3回目は「初回から」20〜24週間後です。医療実習などでは接種後の抗体検査が必要な場合があります。
Twinrix(ツインリックス)A型・B型肝炎の混合
成人の標準日程(米国添付文書:18歳以上)
- 10日初回接種
- 21か月後初回から
- 36か月後初回から
成人の短縮日程例:計4回
- 10日初回接種
- 27日後初回から
- 321〜30日後初回から
- 412か月後初回から
短縮日程でも12か月後の4回目が必要です。使用する製剤の添付文書と出発日を確認して選択します。
狂犬病
ここでは動物に咬まれる前に行う「曝露前接種」を示しています。
ラビピュール狂犬病
国内承認の曝露前接種
- 10日初回接種
- 27日後初回から
- 321日または28日後初回から
咬まれた後に行う曝露後接種は、ここに示す日程とは異なります。
VeroRab / ChiroRab狂犬病(ベロラブ/カイロラブ)
筋肉内接種による従来の3回法の例
- 10日初回接種
- 27日後初回から
- 321日または28日後初回から
両製剤の3回法を示しています。VeroRabには海外承認の2回法もあり、製剤・接種歴・免疫状態によって日程を判断します。
海外の指針には2回法もあります。国内承認用法とは異なる場合があるため、使用製剤や長期・反復渡航の予定を確認して決定します。継続してリスクがある方は、抗体検査や追加接種が必要になることがあります。
すぐに傷を石けんと流水でよく洗い、現地の医療機関を受診してください。事前接種だけで、曝露後の対応が不要になるわけではありません。
破傷風・百日せき・ジフテリア
小児期の接種が完了している方と、未接種の方では必要な回数が異なります。
破傷風トキソイド破傷風
基礎接種が完了している方は、必要に応じて追加1回
追加接種:1回最後の接種から10年程度を目安に、接種歴と渡航内容を確認します。
未接種の場合:基礎接種は計3回
- 10日初回接種
- 23〜8週間後初回から
- 36か月以上後2回目から
未接種時の3回目は、2回目から標準12〜18か月後です(少なくとも6か月以上)。使用製剤の用法に従って調整します。
トリビック三種混合 DPT:百日せき・ジフテリア・破傷風
接種歴のある成人の追加接種:通常1回
追加接種:1回過去のDPT・DTなどの記録を確認して計画します。
未接種の場合:初回3回+追加1回
- 10日初回接種
- 23〜8週間後1回目から
- 33〜8週間後2回目から
- 46か月以上後3回目から
成人の追加接種と、未接種者の基礎接種を区別してください。
Boostrix(ブーストリックス)成人・年長児向け三種混合 Tdap
基礎接種が完了している方の追加接種
追加接種:1回年齢・過去の接種・留学先の指定を確認して接種します。
未接種の方は、この1回だけで基礎接種が完了するわけではありません。破傷風・ジフテリアを含むワクチンによる複数回の接種を計画します。
四種混合「クアトロバック」について
腸チフス
通常の初回接種は1回。ワクチン接種後も飲食物への注意は必要です。
タイフィムVi腸チフス・Vi多糖体ワクチン
国内製剤の販売名:タイフィム ブイアイ/2歳以上
初回接種:1回出発日から余裕を持って接種します。
長期滞在や再渡航でリスクが続く場合は、追加接種の要否を確認します。
Typbar TCV腸チフス・結合型ワクチン
接種対象年齢は使用製剤の添付文書で確認
初回接種:1回生後6か月以上で使用される製剤です。
タイフィムViとは製剤の種類と対象年齢が異なります。年齢や接種歴に合わせて選択します。
髄膜炎菌
ACWY群とB群は別のワクチンです。留学・寮生活では学校からの指定をご確認ください。
メンクアッドフィ髄膜炎菌 ACWY群
通常の初回接種:1回(国内承認は2歳以上)
通常:1回留学先の必要条件と、過去の接種日を確認します。
基礎疾患がある方や継続してリスクがある方は、複数回・追加接種が必要な場合があります。B群の予防には別のワクチンが必要です。
BEXSERO(ベクセロ)髄膜炎菌 B群
年齢・使用製剤の添付文書・適用する国の指針によって異なります。
欧州用法の例:11歳以上は2回
- 10日初回接種
- 21か月以上後初回から
米国用法の例:10〜25歳の標準は2回
- 10日初回接種
- 26か月後初回から
米国の高リスク者などでは0・1〜2・6か月の3回法があります。乳幼児の日程は別です。実際の接種日程は、使用製剤と留学先の条件を確認して決めます。
日本脳炎
これまでに日本で定期接種を受けた方は、まず接種歴を確認します。
ジェービックV日本脳炎
未接種の方の基礎接種:初回2回+追加1回
- 10日初回接種
- 21〜4週間後初回から
- 3約1年後2回目から
接種歴のある方は、追加1回などで対応できる場合があります。小児の定期接種には、この3回とは別に第2期の接種があります。
ポリオ
基礎接種が完了していても、渡航先や滞在期間によって追加接種を検討します。
イモバックス ポリオ不活化ポリオワクチン(IPV)
接種済みの方:必要に応じて追加1回
追加接種:1回渡航先の流行状況・入出国時の証明要件を確認します。
未接種の場合:国内用法では初回3回+追加1回
- 10日初回接種
- 23週間以上後1回目から
- 33週間以上後2回目から
- 46か月以上後3回目から
海外の指針と国内の製剤用法では日程が異なる場合があります。過去の経口生ワクチン(OPV)や四種・五種混合の記録もご持参ください。
ダニ媒介性脳炎
流行地域での森林・草地での活動など、渡航内容に応じて検討します。
タイコバックダニ媒介性脳炎(TBE)
標準日程:初回3回
- 10日初回接種
- 21〜3か月後初回から
- 35〜12か月後2回目から
急ぐ場合は2回目を初回の14日後に接種できる用法があります。3回目は2回目から5〜12か月後です。年齢により小児用・成人用を使い分けます。
麻しん・風しん・おたふくかぜ・水痘
必要な免疫があるか、母子手帳・接種記録・罹患歴などから確認します。以下は主に成人の目安です。
ミールビック(MR)麻しん・風しん混合
麻しんの免疫がなく、接種歴がない成人の渡航準備の目安
- 10日初回接種
- 24週間以上後初回から
すでに有効な接種を1回受けた記録があれば、通常は不足する1回を補います。MRは注射の生ワクチンです。
MMR-II麻しん・おたふくかぜ・風しん混合
免疫がなく、接種歴がない成人の渡航準備の目安
- 10日初回接種
- 24週間以上後初回から
海外の学校で指定されることがあります。国内で受けたMRやおたふくかぜワクチンの記録も確認します。MMRは注射の生ワクチンです。
水痘ワクチン水ぼうそうの予防
13歳以上で免疫がなく、接種歴がない方の目安
- 10日初回接種
- 24〜8週間後初回から
13歳未満では接種間隔が異なります。水痘予防の日程を示しており、帯状疱疹予防の接種とは区別します。注射の生ワクチンです。
| ワクチン | 回数 | 接種間隔・確認事項 |
|---|---|---|
| 麻しん | 計2回 | 2回接種する場合は4週間以上。すでに受けた回数を含めて確認します。 |
| おたふくかぜ | 計2回が目安 | 2回接種する場合は4週間以上。国内製剤の添付文書・渡航先の要件を踏まえて判断します。 |
| 風しん | 通常1回 | 接種記録・抗体・学校などの要件を確認します。MR・MMRで麻しんの予防も行う場合は、その日程に従います。 |
同日に接種しない場合は、原則4週間以上の間隔をあけます。それぞれのワクチンに、さらに長い間隔が定められている場合があります。妊娠中・妊娠の可能性がある方、免疫を抑える治療中の方は、必ず事前にお申し出ください。
コレラ
Dukoralは注射ではなく、飲むタイプのワクチンです。
Dukoral(デュコラル)経口コレラワクチン
6歳以上:2回服用
- 10日初回接種
- 21〜6週間後1回目から
最後の服用は、流行地域での曝露が始まる少なくとも1週間前までに完了します。
Dukoral(小児)経口コレラワクチン
2歳以上6歳未満:3回服用
- 10日初回接種
- 21〜6週間後1回目から
- 31〜6週間後2回目から
服用間隔が6週間を超えた場合は、初回のコースをやり直す必要があります。2歳未満は対象外です。
日程を決める前に
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複数のワクチンを同じ日に受けられますか?
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黄熱ワクチンは受けられますか?
海外渡航前の準備を、もう一歩。
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